岡谷市(倫)第470回モーニングセミナー『こころの実践』
2009年2月17日 第470回 岡谷市倫理法人会経営者モーニング・セミナー
テーマ 『 こころの実践 』
(社)倫理研究所 法人局普及事業部 関東・甲信越副方面長 玉田 勝彦氏
【講話概略】 『好況よし、不況さらによし』と言う名語録があります。元松下電器、経営の神様と言われた松下幸之助氏の言葉です。昨年9月15日、アメリカ発の金融破綻により、今世界中に色々な影響を及ぼしています。私は講師として全国を廻り、多くの方々とお会いしますが、この影響を非常に明るく受け止めている方と、多くの不安に苛まれている方、と様々です。正に『危機』ではありますが、危機こそ新たな製品や技術が生み出される、という過去の実績もある訳です。例えば昭和4(1929)年、世界恐慌に突入した数年後、豊田自動織物機(現トヨタ自動車)は、世界恐慌を契機として、自動車部を設置したそうです。また終戦の昭和20(1945)年、コンピューターの元祖である『エニアック』が開発されました。さらに昭和54(1979)年、第二次オイルショックの時、ソニーがウォークマンを発売した、と言う足跡があるのです。
平成7(1995)年1月17日午前5時46分、阪神淡路大震災が発生しました。当時私は兵庫県の県職員で、まるで戦時下のような惨状を目の当りにしながら、避難所の巡回をしていました。この震災では、数ある教訓の中でも、大きな三つの教訓を得たと言われています。
一つは、『日本に真の意味でのボランティア精神』が芽生えた事。二つ目は『耐震補強制度』が出来た事。三つ目は、『危機管理体制』が見直された事、です。当時、システムの欠陥のために、自衛隊の救助活動が遅れた事を契機として、首相官邸から各自治体、各企業に至るまで、自身の危機管理体制が出来たのです。即ち、正に危機の時にこそ、新しいシステム、製品、技術が生まれているのです。今は正に金融破綻による『危機』です。『今まで通り』のやり方ではなく、会社では経営者と社員が一丸となり、また家庭においては、より太い絆を結び、立ち向かう時ではないでしょうか。ピンチをチャンス、と受け止め、会社でも家庭でも中心となる人物が新しい風を起す必要がある。それは歴史が証明しています。
さて、『倫理法人会』とは、どんな団体なのでしょうか。私はこう申し上げております。
一、 明るい元気のある会社を作る団体
一、 朝型の生活習慣を推進する団体
一、 家庭を大事にする団体
数ある団体の中でも、家庭に言及するのは倫理法人会の特質ではないかと思っています。
『心』とは、頭にあると言ったり、お腹や心臓だったり掴み所がありませんが、以下の様に定義出来ると考えます。
一、 目に見えない。
一、 常に揺れ動いている。
一、 波紋を起す。
体調不良で少し遅めに出勤し、社員に挨拶されるまで気づかない程元気が無かったら、社員はあれこれ気にして、仕事にも支障が出るでしょう。お客さんも不安を感じるでしょう。家庭でも奥様や子供は不安を感じるでしょう。この様に心は表情や言葉、姿勢に表れて、周囲に波紋を描くのです。プラスの言葉を使えば明るい性格が作られ、前向きで積極的な環境が出来る事は証明されています。
『こころは、言葉や態度によって表さない限り、相手に伝わらない。だからこそ、相手が分かっているように思っても、優しい態度で言わなければならない。お互いに優しく、いたわりの言葉をかけ合わなければ、家庭も職場も砂漠のようになってしまう。プラスの言葉は心を癒し、励まし、マイナスの言葉は人を失望させる。『以心伝心』ではなく、お互いに黙っていては、心は通じ合えない。だからこそ、言葉がとても大切で、言葉を大切にする事が、心を大切にする事になるのである。
お父さんは誰よりも早く出世しないと怒られ、お母さんはお父さんの思い通りにしないといけない。子供は行儀もテストの点数も良くなければならず、家庭は教育訓練の場に変質してしまった。”許す”という寛大さも、感謝の気持ちも、お互いの心を癒す言葉もどこかへ行ってしまった。家庭は本来、家族一人一人の心が癒されるところで、味方がいて、笑顔のいっぱいあるところであった。』(資料)
昭和30年代にはいい意味での『親父』がいて、家庭内に凛とした空気があったものです。ところが今は、父親はいるが親父がおらん、と言われています。友達のようなとても和やかな関係はあるのだけれど、夕食のメニューすらバラバラ。絆が無くなり、親子で殺めるような事件もおきています。経営者も、それぞれ家庭があります。今一度、家庭を見直す必要性があるのではないでしょうか。
『明朗な心』からは、
一、 決断力が培われ、
一、 気力を生み出す原点であり、
一、 逆境をはね返す力が培われる
と考えます。そのための具体的な実践とは、例えば
一、 先手に、積極的にする挨拶であり、
一、 即行の実践に徹する事。即ち気づいたらすぐする事であり、
一、 自分中心にならず、親が生命の源である事、即ち自分の命は親、またその親と繋がっている事を自覚する。
明朗な心が幸せを招き寄せる。明朗は、倫理経営の出発点であり、到達点である。会員皆様の明朗さが、日本を救っていく。と、私達は思っています。【終了】
【作成・発行:岡谷市倫理法人会事務長 山岸建設(株) 山田 政秀】